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概要

総頁数
215頁
登場人物
  • 門前一草
  • 門前理沙
  • おかあさま
  • 佳子

要点

門前家には二人の姉妹がいた。 姉の一草はやさしく、学問の才能も素晴らしく、礼儀も正しく、何をとっても申し分の無いほど出来のいい子だった。
妹の理沙は勉強も嫌いで、いつも姉と比較され、怒られてばかりいた。それは大人になっても変わらず、理沙はだんだんと暗い影のある女へと成長していった。
理沙は結婚するが、間も無く夫が病死。
家を遠く離れた所に嫁いだ理沙が夫との喧嘩から家を飛び出し、飲酒運転から交通事故を引き起し、危ないところをおろちは助ける。
ここでおろちの百年に一度の眠りがいつもより十年早く訪れる。
目の覚めたおろちは自分の意思とは無関係に佳子という少女の体の中に入り込んでいた。そしてどういう因縁か年老いた理沙が門前家の娘として引き取りに来、そして佳子は門前家へ。
そこには年老いた一草が心臓の病の為、床に伏していた。
一草の看病の傍ら、裏では理沙にことごとくいじめられた。
ある日階段から足を踏み外し佳子は死亡、と同時におろちは自分の本当の体で再度目覚める。そして門前家へ。そして驚愕の事実を知る。
一草は、自分の心臓移植の為に、佳子の心臓を狙っていた。さらに理沙のいじめがエスカレートし、佳子が死ぬよう様々な工作を行っていた。
佳子は一草の本当の娘に近づきたいが為に血液型は同じ(心臓移植可能)と嘘を付いた。
全て、幼い頃より姉に比べられ劣等感を持っていた理沙が仕組んだ巧妙な復習劇であった。
一草は移植が出来ないと知り、醜くわめきながら死んでいった。

解説

理沙の姉に対する嫉妬から始まり、佳子のついた小さな嘘により始まった一草の生への執着、そしてエゴイズム、偶然引き起こされた佳子の死、それにより完結した理沙の復讐。全てが歪んだ形で物語は展開し、恐るべき悲劇が起こった。
理沙は幼少より現在までの姉との生活の過程で、神のように神々しい姉一草の人間的な厭らしい側面を引き出すことを復讐として実行した。そして復讐の道具として佳子を使った。
姉もまた、生きたいという一心で、佳子を道具として使おうとした。
人間の陰の部分がここに浮き彫りになっている。神のような人だった一草も、生きたいという自分のエゴが死ぬ間際に醜すぎるほどむき出しになっている。
人間とはやはり汚く、おぞましい生き物なのだろうか?人の心の中にこういった恐ろしい魔物が潜んでいることは確かなことである。どんなに素晴らしい人間でも。
その魔物を抑制する為に理性が存在する。しかしその理性の箍がいつ外れるかはわからないし、外れたときにその本能の赴くまま内面に潜む魔物が何をするのか誰にもわからない。 人間は決して神ではなく、人間であるにすぎないのだから。

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